2013年04月25日

山田浩之展

2013年5月29日(水)ー6月3日(月)

yamada.jpg


プリミティブなものに出会った時、羨ましさに似た感情が湧いてきます。
現代社会の喧騒の中で暮らす自分たちにとって、その素朴さはまさに憧れの対象となります。
飾り気がなく、シンプルでかつ力強い、そこにはよこしまな作為は無く、技術や効率に走る気負いも見られません。そういうものに憧れるのは、ごく自然なことのように思えます。
自分が今置かれている状況を考えると、どうしても効率や、技術に偏りがちです。それと、正反対のことが出来るとは思えませんが、少しそんな物づくりをやってみようと思っています。

現代アートがその時代を切り取る表現だとしたら、陶芸はそれが最も表現しやすいものだと思います。古いものが残りその時代を語る、現代生きる者はその手掛かりを頼りに過去を想像する。時代や、流行に流されるのも、それに違和感を持つことも、その時代を象徴するものだと思っています。ただ、焼き物が永久的に残るものだということがとても重要に思えます。
今何が起こっているかとか、何を使っているかとか、どんなものを食べているとか、焼き物が未来で語ってくれるのだと思います。
メモリーカードやCDなどのデータを記録する物は3000年耐えられないかもしれませんが、10000年前〜35000年前に作られたと言う土偶は、しっかりとその時代の文化を伝えていると思います。やきものはそういう存在だと思っています。

そしてもう一つ思うことがあります。人は食べなければ生きていけません、そして人には他の動物には必要ない器が必要なのです。
やきものは、食と深くかかわっていると言うことです。古代人が土を焼いて陶としていった理由は、食べるための器を作るためだったと思います。
ある、先輩陶芸家が言っておられたことがあります。
「やきものを素材に、作品を作る作家が、器を作ることはとても自然なことで、それをしないと言うことは、その素材と全く向き合ってないことを暴露しているのと同じことだと思う」
と言っておられました。僕もその通りではないかと思っています。

その時代を切り取る作品を土で作り、そして食器を作る。それが僕の今のスタンスです。

山田浩之

山田浩之プロフィール
1970 兵庫県篠山市生まれ
1992 岡山大学卒業
1993 丹波立杭焼窯元で修業
1994 滋賀県立陶芸の森の研修作家として作陶
同年より信楽焼窯元にて就職
1996 信楽町黄瀬にて独立
2001 信楽町宮町に工房を移転
2001,2 IW.Conch(アメリカF.L)に参加
2002 陶芸の森にて大壷製作
2004,05 韓国Yeojuにてワークショップ
2005 The Museum of Fine Arts, Houstonにてワークショップ、

特別展覧会
2008 アートイベント信楽ACT2008〜あるく、のぞく、みつける〜主宰、出展
中国、長春吉林芸術学院にて夏季集中講義を行う
2009 信楽ACT2009〜ツチツナギ〜主宰
2010 信楽ACT2010〜バランス・アンバランス〜主宰、出展
2012 信楽ACT2012主宰、出展

コレクション
滋賀県立陶芸の森
信楽町教育委員会
MIHO MUSEUM
Taipei County Yingge Ceramics Museum
The Museum of Fine Arts, Houston USA
World Ceramic Center, Yeoju Korea
World Ceramic Center, Icheon Korea

賞歴
1995 現代茶陶展 入選
1996 高岡クラフトコンペ 入選(′98)(′08)
長三賞陶芸ビエンナーレ 入選(′03)(′05)
備前焼締め陶トリエンナーレ 入選
1999 信楽陶芸展〜器をこえて 優秀賞
2000 第11回秀明文化基金賞受賞
2003 花の器コンテスト 奨励賞
第40回朝日現代陶芸展 入賞
台湾国際陶芸ビエンナーレ 入賞
2004 第41回朝日現代陶芸展 入賞
2005 第23回朝日現代クラフト展 入選
2006 出石磁器トリエンナーレ 入選
2007 The 4th World Ceramic Biennale 2007 Korea
2008 第26回朝日現代クラフト展 審査員奨励賞
伊丹国際クラフト展「酒器・酒盃台」 準大賞
2010 萩現代陶芸展 入選

【展示風景】
R0017575.JPGR0017574.JPGR0017571.JPGR0017570.JPGR0017569.JPGR0017558.JPGR0017557.JPGR0017554.JPGR0017552.JPG
posted by Azabujuban Gallery at 14:01| 終了